商業施設調査―イオンモール秋田ー その4:空間体験

こんにちは。安部井です。ついに明日、日本を発ちます。

今回は商業施設調査の最終報告となります。最後は空間体験について記述したいと思います。



メインストリートです。3層の吹き抜けが断続しています。立体的な見通しが効いていて、広がりのある空間です。また、吹き抜けの中に階段があり、人の上下移動が見えるようになっています。



メインストリートの吹き抜けを見下ろしたところです。ブリッジにはソファが置かれていて、休憩できるようになっています。


中央の大きな吹き抜けです。建物の中心となるような場所です。1階にはイベントの準備と思われる備品が散乱していました。イベントが行われるときには、吹き抜けに接する各階の通りは客で埋め尽くされ、劇場のような空間になります。



飲食店街です。メインストリートが表通りで、こちらは裏通りのような感じを覚えました。また、通路が曲がっていて、向こうまで見通すことができません。このような場所があちこちに見られます。向こうへ行かないと何があるのかわからないので、奥へ奥へと進みたくなるような計画だと思います。

また、多種多様な建築化照明(Architecture lighting)が用いられていることもわかりました。ここには、節電中で点いていませんが cove lighting が天井に配置されています。ちなみに cove lighting はやわらかく散乱する光を生み、空間を広く感じさせる効果があります。


ここは飲食店街に接する出入口付近です。写真左手に coffer lighting があります。これも節電のため点いていません。



ここは、カテゴリーキラーの集まるエリアです。店舗のサインは cornice lighting によって照らされています。照らされた部分だけが明るくなるので、サインを強調するには効果的な照明です。このように、場所に応じて様々な照明が用いられていることと、それによって天井に変化を与えていることもわかりました。



全体的な印象

簡単には全体を把握できないのに、出口を探して迷ったりすることはない、そんな空間体験でした。すなわち、わかりやすすぎず、且つわかりにくすぎない空間体験が計画されているのかなと思いました。簡単に全部がわかるのはつまらないですし、迷路ではショッピング施設として良くない、その中間を狙っているのかなと思いました。



以上です。これで「商業施設調査―イオンモール秋田―」の報告を終わります。

明日の朝秋田を出ます。夜には上海に着く予定です。それでは、上海で会いましょう!